「安全靴ってどれを選んだらいいの?」・「自分の仕事に合った安全靴がどれなのか分からない」など、安全靴選びに困惑している方はいらっしゃいませんか? ここでは安全靴の特徴を中心に、種類や選び方などを解説していきます。
:安全靴ってどういうもの?
「安全靴」という言葉こそ見聞きしたことはあっても、実際にどんなものなのかはっきりと分からない人も多いでしょう。特に安全靴を触ったり履いたりしたこともないなら、一般的な靴との違いを知る機会もほとんどないかもしれません。
:作業中の事故から足を守るための靴
安全靴とは文字どおり、「作業中における事故などのアクシデントから足を守るための靴」です。ただしこれは一般的な総称としての意味となります。
本来の安全靴とは、JIS(日本工業規格)により「先芯によってつま先が防護されている滑り止めを備えた靴」と定義されています。
工場をはじめ建築・建設といった工事現場ほか、鉱業など重量物を扱うさまざまな現場で、作業者の安全を守るために使用されているのが安全靴です。
:安全靴の種類
安全靴はさまざまな種類が流通していて、その種類も実に豊富です。形状だけでなく、使用されている素材や規格などによって種類分けすることができます。
:形状の種類
安全靴の形状には、短靴・半長靴・中編上・長編上などの種類があります。
:短靴タイプ
見た目も普通の靴に近く、スニーカータイプの安全靴もこれに含まれます。靴ひもタイプのほか、マジックテープなどを用い、靴ひもを引っ掛けてしまうなどの危険からも守ってくれるものもあります。
さまざまな現場で使用されている最もスタンダードなタイプとしても知られ、メッシュ素材を使用して普通のスニーカーのようにデザインされた、プロテクティブスニーカーと呼ばれるものもあります。
:半長靴タイプ
マジックテープも靴ひももない。ゴム長靴をイメージした安全靴です。固定せずに履けるため着脱しやすいメリットがあります。一方で、通常の安全靴に比べてフィット感に劣るほか、動きづらいなど機動性能も低めです。
:中編上タイプ
ハイカットタイプなので、くるぶし辺りまで保護してくれる安全靴です。防塵や防水性に優れており、溶接作業や金属加工などの現場におすすめです。短靴に比べてやや履きにくいデメリットこそありますが、比較的屋外作業にも向いています。
:長編上タイプ
長靴状、すね辺りまで保護してくれる安全靴です。作業服ズボンの裾を入れてしまうことができるので、より安全に作業できるのが特徴です。土木作業ほか、林業や解体などの作業にも向いています。
:素材の種類
安全靴の素材には、靴そのものに使用されているアッパー素材と、ソールに使用されているソール素材の2つがあります。
:アッパー素材
アッパー素材には、本革・合皮・ナイロン・綿などがあります。
本革 |
合皮 |
ナイロン |
綿 |
耐熱性や耐摩耗性が高いため溶接など火花の出る作業に向いている |
比較的安価でそこそこの耐久性がある。デザイン性に富んでいるのもこのタイプ |
あまり重量物を扱わない製造現場や軽作業におすすめ。軽くて通気性が高い |
耐熱性・耐火性・耐水性の高い万能タイプ。高所作業などに向いている |
作業内容に向いているアッパー素材を選ぶことが大事です。
:ソール素材
ソール素材とはいわゆる靴底の素材です。天然ゴムや合成ゴムほか、EVAと呼ばれる素材を用いたものもあります。
天然ゴムのソールが最も一般的なタイプで、耐熱性や耐油性の求められる現場以外であれば幅広く用いられています。逆に合成ゴムのソールは耐熱性と耐油性に富んでいるのが特徴です。
EVA素材が使用されているソールは非常に軽量なタイプで、しかも弾力性や柔軟性も高いため機動性に優れます。
:規格の種類による違い
安全靴に用いられている規格には、先にご紹介したJIS規格のほか、JSAA規格や規格相当品などと呼ばれるものもあります。
JIS規格 |
JSAA規格 |
規格相当品 |
既定の素材を使用しJIS認定工場で作られていること、さらに所定の規格(耐衝撃性・耐圧迫性・耐踏み抜き性・耐滑性など)をクリアしたもの |
スニーカータイプの安全靴(つま先が先芯で保護されているもの)。JIS規格の安全靴よりも性能自体は劣るので、軽作業向けの安全靴としておすすめ |
安全性や耐久性は高めなものの、製造工場や使用素材などはJIS規格に及ばないもの。「JIS規格相当」などと曖昧な表示がされているものもあるので注意 |
安全性を重視したいならJIS規格の安全靴を、動きやすさなどに重点を置きたいならJSAA規格の安全靴を中心に選ぶのがおすすめです。
:安全靴の選び方
次に、安全靴を選ぶ上で押さえておきたいポイントについてご紹介します。重要なのは、「サイズ」と「規格」です。
:サイズにはしっかりこだわること
安全靴は足の保護を目的とした作業靴なので、ジャストフィットするものを選ぶことが大切です。
サイズが大きくてフィットしていない安全靴を無理矢理履いて作業しても、逆にバランスを崩してしまうなどのリスクが高まります。
また足のさまざま箇所で靴擦れを起こしてしまい、ますます作業しにくくなるなどの悪循環も招きかねません。
:仕事内容によっては規格を重視して選ぶこと
先述のように、安全靴にはJIS規格とJSAA規格などがありますので、作業内容や動きやすさなどを考慮して、それぞれに合った規格の安全靴を選びましょう。
:まとめ
安全靴の特徴を、さまざま角度からご紹介してきました。機能もデザインも多彩で、シーンに合わせて選べるのが魅力です。
SMILE BASEでも、軽量タイプやクッション性に優れたタイプ、男女兼用タイプなど豊富なラインナップで安全靴をご用意しています。
カジュアルからスタイリッシュまで、お好みに応じた安全靴をぜひ見つけてみてください。